オンラインストアを始めたときに選択した決済代行サービスは、おそらく、その当時のニーズに合わせて選んでいるはずです。
しかし、ビジネスが成長するにつれて、その決済代行サービスがニーズに合わなくなる可能性はゼロではないですよね。
しかしそれは、オンラインストアが直接的な原因ではないかもしれません。
ただし、ビジネス環境に対応できずに何の変化もしなかった場合は、集客や品ぞろえに問題があるのかもしれません。
いずれにしろ、デザインや商品構成など、アップグレード、改善、または切り替えで現状を打破できることがオンラインストアの強みです。
もし、決済代行サービスの変更を検討している場合は、「どれだけ速く切り替えられるか」ということ以外に、考慮すべきことがあります。
例えば支払いオプション、財務、顧客への影響など、新しい決済代行サービスに移行する前に、慎重に検討すべきことです。
決済代行サービスの更新が適切かどうかについて考えている場合は、大きな変更を加える前に、まず何について検討すべきか、学んだことをシェアしたいと思います。
決済代行サービスの互換性を確認
一般的に決済代行サービスの変更は、オンラインストアの成長過程で決済オプションを追加する必要があるために生じます。
ところが予想に反して、良心的な手数料、信頼性の高さ、またはユーザーの利便性や顧客のクチコミなどで評判の良い決済オプションを知る可能性もあります。
新たな決済オプションについて追加を検討する前に、実際にオンラインストアと互換性があるか確認することを最初にすべきです。
評判の良さを信じて追加変更することは悪くないですが、盲目的に思いつきで導入して、トラブルが多発するとなると、店の信頼性はガタ落ちです。
経験に則った勘や感覚だけで判断すると、取り返しがつかない状況になることもあります。
WooCommerceを使用している場合、サポートされている決済代行サービスの数は、この投稿の時点で100以上がラインナップされています。
必要なものが揃っている可能性はありますが、互換性の確認を省くことは止めた方がよさそうです。
追加または削除する決済オプションを評価する
決済代行サービスの中には、APIを介して便利な機能を追加できるケースもあります。
ただし、すべてがそうであるとは限りません。
次のステップは、選択した決済代行サービスがサポートする支払いオプションを確認して、機能面での追加または削除を見極めることです。
ここでは、メリットとデメリットについてお伝えします。

その場合、顧客にどのような影響がでるかを想像してください。
例えば、現在の決済代行サービスがダイナーズクラブカードに対応しており、新たに導入しようとする決済代行サービスはサポートしていない場合、注文履歴を確認して、このカードでの支払いをした顧客数を確認します。
数が少ない場合は、心配することなく切り替えを実行しても良いでしょう。
しかし、このカードの利用者が多い場合、未対応なのは大きな問題となります。
また、決済オプション(PayPalなど)を削除するか、選択した決済代行サービスと並行して運用するかどうか検討する価値はあります。
コンバージョン率(購入率)に影響を与える可能性があるからです。
例えばPayPalは非常に人気があり、便利な支払い方法でもあり、クレジットカードも使える優れた決済システムです。
既存の顧客に対しても認知度が向上しているかもしれません。
決済オプションの追加に関しては、マイナス面がほとんどありません。
顧客は支払い方法を、自由に選択したいからです。
ただし、決済オプションが多すぎて、管理コストや作業の手間がかかる場合は、使用頻度の低い支払い方法を削除することも必要です。
負担コストの増減を検討する
ほとんどの決済代行サービスには手数料がかかります。
手数料については、取引の都度発生するタイプや、一定期間(毎月あるいは毎年)ごとに徴収するタイプもあります。
例えば、手数料5%の決済代行サービスから月額使用料金タイプの決済代行サービスに変更する方が、一見、お得に感じる場合、切り替える前に負担コストの試算はやっておくべきです。
手数料を1取引ごとに差し引かれる場合と、月額使用料金を1年間支払う場合とで比較します。
手数料をなるべく抑えたい気持ちはわかります。
しかし、月額使用料金は固定ではなく、決済の取引数に応じて変動する場合もあるため、しっかりと手数料負担のシミュレーションを行うことをお勧めします。

とは言うものの、手数料の負担増が必ずしもビジネスにとってマイナスとはならず、プラスの面をもたらす可能性もあります。
多少のコストを負担してでも、より多くの支払い方法を持っておきたい場合、またはセキュリティ面などの信頼性が高い、さらには顧客のコチクミや決済のトレンドに応えるために、より最適な決済代行サービスに切り替えるならば、店舗としては利便性が高まります。
長い目で見れば、その投資の回収も難しくないかもしれません。
顧客の声を通じて決済代行サービスを変更するとどう役立つかを検証する
顧客から直接、追加の支払い方法やサポートされているクレジットカードの種類の問い合わせなど、寄せられているでしょうか?
または、現在の決済代行サービスが使いにくい、頻繁にエラーメッセージが表示されるという不満の声があるでしょうか?
顧客からの貴重な意見は、スムーズで安全な決済による信頼性を向上させようとする場合、非常に大きな財産となります。
直接的な顧客からの反応や意見により、一般的に使用されているクレジットカードのサポートでも、全体的なサービスの向上でも、買い物客に必要なものを把握し、提供するきっかけになります。
もし、そうした顧客の生の声を収集していない場合は、FacebookやTwitterのページに簡単な質問を投稿したり、チェックアウト時(またはチェックアウト後)に最小限のアンケートを実施しましょう。
顧客自身の声を聞くことで、検証するようにしましょう。
購入率に影響するデータをチェック
正常に決済が機能しているにも関わらず、手数料コストの削減や信頼性の向上のためだけに決済代行サービスの変更は必要なのか・・・。
もし、そのように頭を悩ませる状況にあるとしたら、決断を下すためのデータを見るとよいです。
Googleアナリティクスを介してサイトのデータにアクセスできるなら、支払いプロセスに変更を加えたときに、コンバージョンが伸びる可能性があるかどうか、判断に役立つ貴重なデータを利用できます。
Google Analyticsでは、顧客のサイト内での行動を追跡することができます。
買い物客が、どこでサイトから離れているかを確認するためには、ユーザーフローレポートが最適です。
このレポートは、ビジターのサイト内の移動経路を正確に表示します。
ショッピングカートやチェックアウトページなど、決済プロセスの個々のページの離脱率を確認できます。

それともコンバージョンを損なうことになるのでしょうか?
離脱率の他に、決済代行サービスの変更が全体的な顧客満足度に与える影響についても考慮する必要があります。
新しい決済代行サービスが、オンラインストアの外観イメージに合わない場合、購入の行動にも悪影響を与える可能性があります。
これについては、別の機会で言及できればと思っています。
支払いの過程で買い物客の流入が大幅に減少した場合、新しい決済代行サービスを試す価値があります。
最悪の場合は、いつでも元に戻すことができます。
ダウンタイム(決済の中断)の対策
決済代行サービスの変更によって、オンラインストアのダウンタイムが少なからず発生します。
その対策については考慮すべきです。
試運転の環境がなく、決済代行サービスを試す場合は、オンラインストアのダウンタイムを事前にスケジュールすることが理想的です。
このダウンタイム中に、新しい決済代行サービスに移行し、テストを実行して、すべてを再稼働させます。
ダウンタイムは可能な限り最小限に抑える必要があります。
Elementor Page Builderなど無料のWordPressプラグインを使用すれば、「メンテナンス中で一時サイトにアクセスできません」という画面が作れます。
このような方法でオンラインストアが一時的に利用できなくても、すぐに再開することを訪問者に示しましょう。
オンラインストアの試運転環境がある場合は、本ストアに展開する前に、そこで新しい決済代行サービスを十分にテストしてください。
繰り返しになりますが、予期せぬバグに遭遇した場合に備えて、可能であれば深夜から明け方にかけて変更やメンテナンスを実行してください。
試運転環境の構築については、また別の機会にシェアしたいと思います。
決済代行サービス変更は十分な検討の上で実施
行動が早ければ、大きなチャンスをつかむこともありますが、時と場合によってはトラブルを誘発することもあります。
決済代行サービスに変更を加える前に、切り替えがどのように影響するかを細かく検討してチェックしてください。
店舗の決済代行サービスの変更を検討中ですか?
質問や変更を加える前に他に考慮すべきことについて提案がある場合は、ぜひコメントでお知らせください。
コメントを残す