商品の配送は、顧客満足度向上の最も重要な部分の1つです。
買い物客は、配送にはできるだけ少ない支払い、迅速な商品の受け取り、完璧な梱包と商品の状態で届けられることを期待しています。
配送対象はたくさんありますが、必ずしも複雑にする必要はありません。
一般的な配送条件を知っておきましょう。
今回のテーマは、配送業者、配送方法およびフルフィルメントソリューション(受注から配送までの一括サービス)についてです。
配送業者
配送業者とは、商品を顧客のもとに届ける個人または法人を指します。
通常は、商品の重量、配送に要する納期、移動距離の組み合わせに基づいて、個々の荷物に一定の料金が掛かります。
ビジネス拠点が米国にある場合、一般的な配送業者はUSPS、フェデックス、およびUPSです。
日本なら、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便が業界トップ3です。
WooCommerce と連携している配送業者の全リストはこちら。
配送業者を選択する場合、ビジネスと商品に最適かどうかを考えることが重要です。
- 料金設定
顧客への負担や経費計上の金額が大きくなることは避けましょう。
荷物の単位での請求料金で比較することが重要です。
まとめ配送や、業者特有の割引サービスなどを検討するとよいです。 - 重量制限
販売商品が重量制限に該当しないかを確認してください。
大抵の小売業なら重量制限に関しては問題ないと思われます。 - 国際配送
海外への販売も検討しているのなら、ニーズに対応できる配送業者を選択してください。 - 配送オプション
日時指定や夜間配達、コンビニあるいは支店での一時保管や引き取り、ここ最近では「置き配」など、顧客ニーズに多様性があるサービスがあるかどうかにも注目してみましょう。 - 特記事項
アルコール、壊れやすい商品、冷蔵あるいは冷凍商品を販売する場合は、配送業者が対応できるかどうかを確認します。
実際にWooCommerceでの事例がありますので、ご覧ください。- Brown Brothersはワイン会社ですが、18歳未満の人が荷物を受け取ることができない地域にのみ配送しています。
- Nantucket Chocolateは、氷、断熱材などを用いて暖かい地域への迅速な配達で、キャンディーなどを良い状態で引き渡しています。
- 保険
高額な荷物の破損や紛失、または配送中の事故による同様の状況に備えて、運送保険の適用が可能な配送業者を選択します。 - 週末配送
週末の配送も可能にするならば、対応できる配送業者を選択しましょう。
さまざまな理由で複数の配送業者を利用することもできます。
例えば、1つは重い商品または精密機器で、もうひとつが日用品が配送内容だとしたら、同一の住所であっても荷物と配送業者は分けたほうがよいです。
また、日々の配送と定期配送を異なる配送業者に委託する方法もあります。
配送方法
配送方法については、お客様が決済時に料金やサービスを判断して選択するのが通販の特長です。
配送業者のルールに基づき、買い物客が配送料金を支払う方法と購入品を受け取る時間を決定します。
配送料金を請求する方法は次のとおりです。
- 重量、場所、および配送スピードに基づく変動料金
- 注文された品目に関係なく定額料金
- 送料無料
通常配送、メール便、配達指定、夜間配送など、さまざまな配送種類を設定する場合があります。
または、一定の購入額以上の注文で送料無料にする場合もあります。
この設定は、すべて販売戦略によって決定することになります。
正確な配送料金を請求する最善の方法は、拡張機能などを使用して店舗と配送業者をオンラインで接続することです。
重量、ボックスサイズ、配送先、その他の配送オプションに基づいて、配送料金をリアルタイムに自動計算するため、買い物客に対して必要以上に高い配送料金の負担させることはありません。
フルフィルメントソリューション
フルフィルメントソリューションとは、配送業者によって違いはありますが、一般的には、注文品のピッキングから配送までの業務の全て、あるいはをいくつかのプロセスを一括して引き受けるサービスを指します。
ここでは、フルフィルメントソリューションの中から、主なプロセスについて手順を紹介してみます。
配送ラベルの印刷
配送ラベルには、荷物の行き先、到着予定時刻、荷物を受け取るために買い物客が支払った金額などが記載されています。
運送業者の支店などでも配送ラベルは調達できますが、多くの場合、バックヤードで印刷する方が手間がかかりません。

配送業者によってはラベル印刷のアプリなどを提供していますので、ラベル印刷については、業務委託の際に配送業者と相談するとよいと思います。
適切な梱包資材を選択する
購入者は届いた箱を見ただけで、ドキドキするものです。
また、商品が安全確実に、破損などもなく届けるための大事な資材です。
お店によっては、季節やイベントごとに特別なデザインをしたり、壊れ物を緩衝材で包んだり、生鮮品を出荷したりすることが必要な場合もあるでしょう。
梱包資材は必要コストであるため、顧客に請求する料金にも影響します。
標準的な梱包資材は、広告に代わって宣伝するには役立たないでしょうが、配送業者がサービスや好意で提供する無料の梱包資材を利用することで、コストを削減できるかもしれません。
また、一定のサイズ以内ならば、メール便など郵便ポスト投函型はよく利用されています。
国内の物流大手3社(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便)もメール便は、目的に応じたサービスがいくつかあるため、確認しておきましょう。
請求書発行と配送リスト
実際に商品を顧客に届ける際に、請求者や配送リストを同封します。
配送リストは梱包内容を表記します。
さらには出荷日に合わせて、受注した商品を配送先別に「何をいくつ梱包する必要があるのか」をまとめたピッキングリストによって、配送準備がなされます。
インボイス・パッキングリスト印刷なら、その資料作成と印刷が可能です。
配送業者や商品倉庫で、これらのデータが使えると効率的ですよね。

フルフィルメントプロセスのあらゆる場面において、連携して機能することが重要です。
配送ミスなどによる返品を最小限に抑え、全体的な配送に費やす時間を短縮することが重要です。
ビジネスによっては、店舗を在庫管理システムに接続してデータを同期するツールや拡張機能に投資することも考える場合もあるでしょう。
顧客情報の更新
購入者は、注文した自分の荷物がどこにあるのか、いつ到着するのかを知る必要があります。
荷物追跡は、これを支援する拡張機能の1つです
これにより購入者は、わざわざカスタマーサポートに連絡することなく、いつでも配送状況を確認することができます。

受注処理の状況が変化するたびに顧客にメールを送信することもできます。
注文品が箱詰めされ、出荷準備ができているのか?
出荷済みなのか?
最初から最後まで、どの状況にあるのかを知らせます。
フルフィルメントプロセスを完全に外部に委託する場合は、フルフィルメントセンターを検討する必要があります。
商品を一括収容し、梱包し、ラベルを貼り、出荷までを行います。
一般的な例の1つとして、自動的に WooCommerce ストアと連携され、注文情報を同期するAmazon Fulfillmentがあります。
配送に関するすべての手間から解放されますが、コストの負担は比較的大きく、第三者に品質管理を引き渡すリスクを伴います。
WooCommerceフルフィルメントの拡張機能のリストはコチラで確認できます。
すべてのプロセスを繋ぐ
配送業者、配送方法、フルフィルメントソリューションのすべてが繋がることで、顧客と店舗スタッフとの間で情報共有や連携が可能です。
WooCommerceは、すべてのプロセスを繋ぐために必要なツールを提供しています。
オンラインで受注した商品の配送は、配送業者と連携して、できるだけコストを抑えるサービスを利用し、ラベル印刷や請求書作成、配送リストにピッキングリストまで一貫して自動化するしくみを作り上げることが理想的です。
WooCommerceには、配送にかかる時間とお金を節約する手段が、これからも登場することでしょう。
今回のテーマは、以上になります。
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